資産運用を「旅行」ではなく「旅」として楽しむ。

投資スタンス

「旅行」と「旅」。

ふだん何気なく使っているこの2つの言葉は、住んでいる場所から離れて別の場所に行くという点においては同じ意味を持ちますが、よくよく考えてみると使われる際のニュアンスには違いがあります。

「旅行」は、その目的に重点が置かれ、スケジュールもそれに応じてきっちりと組まれますよね。

それに対して「旅」は、その過程を楽しむことに重点が置かれ、スケジュールもあいまいです。
そしてどこか哲学的でもあります。


資産運用にあてはめて考えてみると、私の場合は「旅行」というよりは「旅」です。

「何歳までに金融資産をいくらにすべく、年〇%で回す」といった形で目的・目標を設定し、そこまでの最短距離を探して移動するというような意識はありません。

そうではなく、「いま、ここ」に意識を置き、うまくいかない状況があってもありのままに受け容れ、それはそれで味わって楽しむという態度です。

(「旅」にはハプニングが付き物です)

アリストテレスのエネルゲイア的に、行為と目的が一体化しているイメージ。

山頂を目指す登山ではなく、山歩きそのものを楽しむトレッキングに近いとも言えそうです。


私も資産運用を始めた当初は、集中型のポートフォリオになるとは夢にも思っておりませんでしたが、これも行くあてを決めていない「旅」の結果であります。

これからも周囲に迷惑をかけない程度に「旅」を楽しみたいと思います。

16年前にブログのタイトルを付けた時点ではそこまで意識はしておりませんでしたが、今思えばいいタイトルにしましたね。
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コメント

  1. 伏見の光 より:

    なるほど。

    こちら、最近は「株の売買で儲けよう」という意識が薄くなってきた感じがします。

    日本株個別銘柄と不動産と現金、このアセットアロケーションを保っていければそれでいいかという感じす。

    もちろん利益をめざして低レベルながらあれこれ考えはするのですが、株が安ければ現金を株にする、逆に高ければ株を現金にする、それをただ部分的にしているだけ(不動産は放置で家賃収入やREIT分配金を得ることを基本)で、いつまでにどれぐらいどうしようとかいう意識が薄く目標もありません。

    あとは個々の企業についての理解を色々な場で深めたり、あれこれ株主優待をとってみたりする。
    それは、なんだろう、エンターティンメントとしての側面が強い感じです。もちろん、それが利益につながるように考えてはいるのですが、利益だけめざしているという感じではなくなってますね。

    • 6_suke より:

      色々楽しまれていて、素晴らしいと思います。

      不動産収入の支えがあるのは大きいですね。

  2. kokky より:

    「旅行」と「旅」..よいお話を聴くことができました。
    過程を楽しむ余裕はあこがれですね

    • 6_suke より:

      ありがとうございます。

      新幹線でパッパと移動するより、鈍行列車でのんびり車窓を楽しみながら移動する方が好きです。

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