私はストーリーテリングに前々から興味があり(きっかけは、楠木建『ストーリーとしての競争戦略』だと思います)、プロのストーリーテラーとして全米で講演を行う著者のこの本を手に取ってみました。
あらゆる局面で人を動かすのは、共感を得られる物語(ストーリー)。
ビジネスにおいてそれをどう活用したらいいか、そしてそれがどれだけ強力なのかについて、実例(エアビーアンドビーの創業時のことも含め、実例そのものがまた読ませます)も織り交ぜながら語っていただいています。
著者が語られるべき効果的なストーリーとして掲げているのは、以下の4つです。
バリューストーリー
提供する商品やサービスが利用者にもたらす効果を説明する
ファウンダーストーリー
利害関係者(投資家、従業員を含む)から創業者への信頼を高める
パーパスストーリー
組織の超越的な目的を伝えることで従業員を奮いたたせ、団結力を高める
カスタマーストーリー
顧客の体験を見込み客に伝える
聞き手と語り手の「ギャップ」を埋めるにあたってのストーリーの有効性がこれでもかとばかりに述べられており、個人的には納得感が高かったです。
文系脳投資家としては、それぞれの企業固有のストーリーの充実度に着目していきたいです。
投資家からの支持を広げる上で、ストーリーの持つ可能性に、もっと光があてられていいのではないかと思うところもあります。
そしてそれ以上に、自分のこれからの人生に関しても示唆の多い本でした。
「そう、あなたにはストーリーがあり、それを語れるし、語ったほうがいい」
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