ローツェ株主総会2026(4)事業説明会編その2(★★★★☆)

株主総会・説明会

事業説明会ー質疑応答他

事業説明会での質疑応答です。

【質問1】
Nanoverse社が去年の末にセミコンジャパンに出展されたが、反響は?
ウェハーからチップを切り出す工程の絶対王者にはディスコがいる。
レーザー方式でカッティングすることがいいのは分かるが、もし導入しようとする場合はお客さんは設備をやり換えなければならず、費用がかかってもそれ以上のメリットがあるということなのか分からないので、反響を知りたい。

(→ これは興味深いご質問です。)

Nanoverse社は昨年まではどちらかというと隠れて名前を出さずにひっそりと開発していたのが、製品の評価が始まったということもあって出展するようになった。
レーザーで切るのだが、競合他社と比べていくつかのメリットがある。
速い、綺麗に切れる、切る幅も短い
装置自体は競合に比べると高いが、トータルで見ていただくと絶対にこちらの方が安い

Nanoverse社がセミコンで強調していた優位性としてダイストレングスというものがある。
切った後に上から力を加えていくと、どれくらい耐えられるかということ。
当然、切れた断面がギザギザだったりすると、力を加えた時にひび割れが入り、チップ自体が欠けてしまうようなことが起こる。
このダイストレングスというパフォーマンスは、競合に比べて3倍の強さを誇る。

なぜこれが重要かと言うと、アドバンストパッケージと呼ばれる世界では、いろんなものを積み重ねたり組み合わせてチップを作るから。
AIに使われるHBMと呼ばれるものは、12層のチップを縦に重ねて作る。
そうするといろんな力がかかるし、チップの時点では良品だったものも、最終製品にしたら不良品になってしまうようなことも起こる。
この先のアドバンストパッケージでのニーズを考えた時、Nanoverse社の速く切れる、綺麗に切れる、細く切れる、切った結果のダイ自体からくるチップレットの強さが強いといったところが、競合に比べてもかなり優位。
セミコンジャパンでもディスコさんに感づかれたらしく、どうも競合として認定されたような噂も聞いている。
これからも頑張ってNanoverse社に注力していきたい。

→ これはディスコのホルダーでもある私としては気になる情報です。

【質問2】
キオクシアが今伸びているが、取引関係等はある?


日本のエンドユーザーにも結構いろいろなものを納めてはいる。
例えば近くで言えばマイクロンメモリジャパン(前身はエルピーダメモリ)でもローツェの製品がたくさん動いているし、直近ではラピダスとか熊本のTSMCのJASM、ソニーとか色々なところで仕事は受けている。
キオクシアとは歴史的にあまりお付き合いがなく、もちろん間接的に我々が納めている装置メーカーの装置はたくさん入っていてサービスはするが、ローツェ製品独自でキオクシアとはそこまで販売はしていない。
まあ、株価は凄いみたいで気にはなりますけれども(会場笑)


(ここで時間の関係で、あと1問ということに)

【質問3】
半導体製造業はだいたい株価収益率が40~50倍くらいだが、ローツェはその半分。
半導体関係が本業という認識があまり浸透していないのでは?
株主を引き付けるために、配当を1円くらい削ってもいいから株主優待をやったらどうか?
そうすれば認識も上がる。
ここは広島県といえど岡山県みたいなものだし、ぶどうとか桃とかを株主優待にしたらどうか?(会場笑)
地域の人を呼んで40周年記念イベントもやっていたみたいだし、(創業者の)崎谷さんも井原の人だしそういうことを考えているのでは?
株価にもちょっと影響が出ると思うので、どうか検討して欲しい。


私も井原の生まれで今も井原に住んでおり、井原のぶどうが一番美味しいと思っている(会場笑)
株主優待は過去にも色々とリクエストいただいたことはあり、素晴らしい案だとは思うが、半導体は株式投資をするにあたってなかなか難しい領域だと私自身は思っている。
専門的なことが多く、浮き沈みも激しい。
よくニュース等でこの株は伸びるみたいな感じで半導体の企業も出たりするが、伸びた後にもの凄く落ちたりする。
弊社は株価も最高の状態で株主総会を迎えられたと思っているが、半年くらい前は1,000円台でさまよっていた時期もあり、個人投資家の皆様に気楽に入ってきていただくのがはたしていいのかどうか、よく考えることもある
今はローツェのことも半導体のこともわかった状態で長く持っていただいている株主様が多いと思っている。
株価をどうやって上げていくのかについては考えなければならないし、もっと業界の中でも高い株価の会社はたくさんあるが、それを株主優待でやるのかどうかについては社内でも検討してまいりたい。


最後に2029年に完成する新社屋についての説明(2Fの開発クリーンルーム・電波暗室が肝)があり終了。

(11:16)

その後、建設中の立体駐車場の、外部からの簡単な見学会がありました。
(11:50くらいの出発で、12:30頃に福山駅に到着)

所感

地方での株主総会、特にメーカーのそれは当たり外れが大きい印象があります。
これは企業が株主のことをどう考えているか次第のところがあり、株主側でもそれを感じ取り、やがて参加する株主の質にも反映されてくるのでしょうね。

その点、ローツェは間違いなく「当たり」の部類であると感じました。
特に事業説明会にたっぷりと時間をかけていただいているのが大きいですね。
Nanoverse社の件など、中長期的に楽しみなお話もあって有意義でした。
質問の内容も競合やリスクの話が多めでありがたかったですし、藤代社長からも先々のことも含めてわりと踏み込んだご回答があったと思います。

評価としては、総会単独では★4つ弱、事業説明会は★5つという印象で、トータル★★★★☆とさせていただきます。

(終わり)

だいぶ先のことにはなりますが、株式保有を継続して新社屋の見学もしてみたいと思いました。応援ありがとうございました。
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