(総会会場の食堂のある棟を外から)
質疑応答(2)
【質問4】
役員報酬を倍にするとのことだが(第3号議案で上限を変更)、業績が上がっているので私としては賛同する。
お願いとなるが、2億円から4億円に増えた分は全てローツェの株式報酬という形で充てていただけないか?
⇒
役員報酬自体は、株主総会において総額を決めさせていただいており、実際どういう形でいくらかとういうことだが、今回の4億円というのはあくまで「枠」であって、4億円「以内」で適切な金額を役員報酬として支払うという構造になっている。
また、役員報酬の具体的な報酬の方針に関しては、指名方針委員会や取締役会を含めて議論して最終的に決定させていただいている。
昨今、株主様とインセンティブを共有するというか、株価を意識した経営をより重視するということで、役員報酬を現金ではなくて株式にするということがだいぶ一般的になっているのは承知しているし、弊社としても検討してまいりたい。
ただ全体で見て、例えば税務面でどういう報酬体系が最適なのか、そして株主様との対話という観点でどういう報酬体系が適切なのか、 そういったことも含めて総合的に検討してまいりたい。
【質問5】
(川崎重工業株式会社より提訴されている、特許権侵害に基づく損害賠償請求訴訟の件)
訴訟の敗訴は残念だが、受注に影響は出ているのか?
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残念ながら訴訟は現在進行中であり、あまり詳しいことはお伝えできないが、発生した事実のみであればお伝えできる。
川崎重工業様から、米国にて特許・知財の訴訟を受けており、今年3月に、米国の裁判なのでまず陪審員が集まり、その前でそれぞれ主張を言い合い、それをもとに陪審員が評決を下すというプロセスがあった。
そしてこの3月16日に陪審評決というものが下った。
これは最終判決ではなく、まず陪審員が評決を下すというステップ。
その後、その陪審評決と、原告被告のお互いのやりとりを元に、判事が最終評決を下す流れ。
現在は陪審評決が下って、まだ最終評決には至っていない。
現時点では陪審評決自体がビジネスに何らかの影響を及ぼしているかというと、例えば、受注、出荷といった数字には一切影響が出ていない。
当社として前期において、USD48M、74億円を特別損失として取り込んだのは、監査法人と話をし、陪審評決で具体的な数字がいったん出ているので、それを取り込んで引き当てるのが妥当だろうということで決算に反映させた。
この先裁判なのでどうなるかはわからないが、弊社としては従前より当然侵害はしていないという立場で、相手側の特許自体が特許として成立するのはいかがなものかという主張を続け、お客様にも十分説明しながら判決まで粛々と進めていく。
【質問6】
地政学リスク、特に中国についてどのように考えているか?
また、中国の売上比率も教えていただきたい。
⇒
まずは中国での売上比率だが、昨年度で28%であり、およそ中国、米国、台湾が約1/4ずつぐらいで大きな市場で、残りの1/4が、日本、韓国、シンガポール、欧州といった他の地域。
そういった意味で、中国は一番大きな市場の1つ。
中国向けには、弊社の場合はEFEMと呼ばれる装置メーカーさん向けの製品が多く出荷されている。
地政学リスクという点では確かにさまざまなものがあり、特に中国に関して話題によく上がってくるのは、中国が台湾海峡に侵攻するんじゃないかということ。
弊社としては、もちろん政治的・軍事的な関係性はいろいろあるにせよ、ただ半導体を事業分野として見た場合には、中国は急激に技術をつけてきていて、かつ広がりを見せている非常に大きな顧客市場の1つであるため、さまざまな法令を全部遵守しながらしっかりと販売を続けていきたいと思っている。
例えば、米国と中国の関係がさらにもう一段悪化したとしても、現時点で弊社として中国向けの販売を止めるつもりはないですし、日本政府の方で中国のこういう会社に売っちゃだめだと、そういった規制が入ればもちろん売れないが、そういったことがない限りは、米国も中国ももちろん、そのほかのお客さんも含めて、ニーズがあるところにはしっかり弊社として製品を供給していきたい。
→ 地政学リスクについてはいろいろ言われますが、個人的には中国向けについてはこのスタンスで良いと思います。ハッキリ仰っていただいて良かったです。
【質問7】
対中リスクとして、中国の技術力がものすごく向上していることがある。
昨年か一昨年に社長は「何年か先に追いつかれるかもしれないという心配はあるが、御社としては常に技術開発を進めて数年先はリードしていけるはずだ、ハードウェアを分解されたとしてもソフト面で制御しているので、技術の漏洩の心配はない」と仰っていいた。
今どういう状況なのか、技術的優位性は守られているのか?
それから「米国のBrooks Automationとも競合関係にあるが、技術面で棲み分けできている」とのお話もあったが、これも併せて現況を教えていただきたい。
(→ 競合に関するご質問は大変助かります。)
⇒
中国の技術力は本当にものすごいスピードで上がってきている。
弊社の相談役の崎谷も日頃から言っているが、ヒューマノイドロボットにおいては中国が市場を全て押さえていくだろう。
さまざまな企業がものすごいスピードで技術開発をしていて、実際に製品となって市場に受け入れられつつある状況を見ると、「中国は本当に怖い」と思っている。
特にその背景に、そのAIを駆使してさまざまな制御技術等を高めていることがある。
今の我々がいる半導体の市場の状況を見ると、中国の競合もかなり低価格戦略で入ってきており、一部のお客様、特にコストが安い半導体工場において、最先端ではない古い技術のための搬送という点では、一部、中国の競合に流れているような状況も見て取れる。
ただ同時に、この1年間で新たに中国のお客様、最先端の半導体を作ろうとしているお客様が、今まで中国のものを使っていたものの、やはり歩留まり上がらず、なぜこの工程の歩留まりが上がらないんだといろいろ調べていくと、ゴミの問題等に突き当たり、どうして例えば米国製の装置だとうまくいってなどと比較していくと、ああ、やっぱりローツェの製品が大事なんだと、これを使うかどうかでクリーン度がこれだけ違って、歩留まりにかなり影響が出ているんだと分かる。
もちろんローツェ製品だけでなく、他の日系や、日本製・海外製の部品に対して注目し始めている状況がある。
一部の中国でチップを作ったり、チップを設計したりするような会社さんともお話させていただいて、最先端においては、やはりローツェを装置メーカーに指定していかなきゃいけないというような話も一部いただいている。
最先端のところでの我々の優位性というのは確立されていて、一方で値段だけで勝負するような部分においては、少しずつ中国の競合が出てきている状況がある。
米国東海岸のBrooks Automationは、会社の歴史はローツェと同じくらいで半導体の搬送装置をやっている。
今はうまく棲み分けがあり、弊社は大気下の搬送が得意で、Brooks Automationはどちらかというと真空の搬送にシフトしており、真空側はBrooksで大気側はローツェとなっている状況。
ただ弊社としても前から言っていたが、真空側のシェアを取っていきたいと考えており、そこではしっかりと戦っていきたい。
【質問8】
米イラン戦争で製造業に影響が出ているが、ベトナムはエネルギー安全保障上、日本以上に原油が不足しているのではないかと思う。
主力工場がベトナムにある中で何か影響があるのかどうか、教えていただきたい。
⇒
皆様心配されるのは、ベトナムの電力は大丈夫なのかということ。
特に原油がなかなか手に入りにくくなった時に、ベトナム政府から日本政府に対して原油備蓄を分けてくれないかというリクエストがあったという報道もあったかと思う。
ただ、当社もいろいろ調べてみると、まずはベトナムにおいて電力は大丈夫という結論に至っている。
なぜかと言えば、ベトナムの特に我々が位置している北側は電力においては石油火力は非常に少ない。
元々石炭が採れるので石炭火力があり、意外と風力発電などの自然エネルギー、雨もよく降るので水力もある。
そういった意味では、石油に依存しない電力となっているのでそこの影響は少ない。
ただ、部品の調達でやはりいろんな問題が起きている。
ナフサを原料とした、例えば樹脂の製品が手に入りにくくなっている。
皆様の身の回りも樹脂であふれているかと思うが、本当にコネクターみたいな些細な部品にも樹脂が入っていて、思わぬところで供給の問題が生まれるといったことがある。
他にも、塗装用塗料とかシンナーとか、そういったものも本当に手に入りにくくなっている。
弊社としては代替品を見つける、それから同じものが他の地域、他国、他のメーカーに在庫として余っていないか探す等のさまざまな対策を行い、なんとか部品の調達を進めている。
足元はすぐ足りなくなるというわけではないが、数ヶ月後にこのままいくと足りなくなるのが見えているものもあり、 そういったものに対して手当てし繋いでいくといったような調達活動を続けている。
できる限り影響がないように進めていく。
過去、コロナ禍等でもそのような状況はあったが、お客様に迷惑をかけることなく生産を続けてきた実績があるので、今回も同じように乗り切っていきたい。
「時間の関係で次の質問で最後にさせていただきたい」とのことでしたが、その後は挙手もなく質疑応答は終了。
(10:22)
議案採択を経て、閉会となりました。
(10:24)
この後、休憩を挟んで事業説明会となります。
所感については、事業説明会の分と併せて書かせていただきます。
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コメント
株主総会の情報アップありがとうございました。
中国の動向のお話は非常に参考になりました。
最先端の半導体はやはりチリの問題で今のところローツェの独壇場なのですね。
レガシー半導体の搬送に中国が入ってきているのだと理解できてとてもありがたい情報でした!
今後もブログ楽しみにしています!
コメントをありがとうございます。
大変励みになります。