昨日の続きです。
私が近頃考えていたのは、
「世界経済全体が成長する」→「クオリティ企業も地理的拡大により成長する」という黄金ストーリーが、AIがもたらす「富の偏在」によって成立しにくくなったのでは?
ということです。
わかりやすく言えば、「オルカン」人気の前提にある「世界経済全体が成長する」というシンプルな世界観が、AIによって変わりつつあるのではないかということですね。
前提の変化
「クオリティ企業」に資金を投ずるにあたってのかつての前提は、以下のようであったと考えます。
世界が豊かになる
→ 中間層が増え、世界が均質化していく
→ 質の高い事業が地理的に拡大できる
→ 継続的な再投資により、ROEの高位安定が保たれる
→ さまざまな分野のクオリティ企業が評価される
しかしこうした「クオリティ企業」の黄金ストーリーも、AIがもたらす以下のインパクトによって崩れつつあるのではないかと考えています。
- トップ企業が指数関数的に強くなり、その他が追いつけなくなる構造が生まれる
- AIによる自動化・効率化が、中間層を縮小させ、地域格差を拡大させ、新興国のキャッチアップを妨げる
- 結果として「勝者総取り」の市場構造となりやすく、「富の偏在」にもつながっていく
1で言う「トップ企業」とは、データ・計算資源・資本を大量に持つ企業という意味合いで、いわゆる「ハイパースケーラー」のイメージと重なります。
「富の偏在」によって、私たち庶民にとってあまり見たくはない未来が訪れてしまうのかもしれない ー そんなことも頭をよぎります。だからこそ、投資が欠かせないということにもつながるのですが。
「クオリティ企業」のアップデートが必要かも?
一意専心に質に磨きをかける「クオリティ企業」は、こうした新しい市場構造に絡む形でない限り、なかなか評価されにくい時代に突入した可能性がある、と考えています。
「クオリティ企業」でありながらも、事業領域を巧みにずらしながら「オポチュニティ」にも適切にミートできる企業、データが集まり続ける企業、AIが事業の質を加速させるような企業…
ROEの高低・その持続性だけで選別するのではなく、「クオリティ企業」の中でも上記のような側面を持つ「新しいクオリティ企業」に資金を寄せていかなければと感じているところです。
この件については、今後も考察を進めていきたいと思っています。
(終わり)
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