リタイア後の人間にとって、「ザラ場を見ないようにする」というのは、実はなかなかハードルが高かったりします。
サラリーマンであれば意識せずともできていたことが、意外と難しいのです。
あの桐谷さんも、日中は相場に張り付いていますよね?
私の場合は、相場に張り付きたいがためにリタイアしたわけではないですし、「追っかける」投資ではなく「待ち」の投資というスタイル的にも、なるべくザラ場とは距離を置きたいというのが基本的な考えです。
とりあえず、平日の日中に出掛ける用事をなるべく作るなど、行動面から対策を練っていたのですが、それでも限界はありました。
そこで意識の持ちようから変えてみたところ、うまくいくようになりました。
キーワードは、「ミスター・マーケット」です。
ミスター・マーケットは、毎日投資家の家を訪れる。彼はドアの前に現れては、毎日違う価格で株の売買を持ちかけてくる。ミスター・マーケットによって提示される価格は、しばしば妥当なように思えるが、それはしばしば馬鹿らしい価格のときもある。投資家は、彼の提示した価格に同意し取引してもよいし、彼を完全に無視してもよい。いずれにしろミスター・マーケットは、翌日も他の株式の価格を引き合いに投資を持ちかけてくるのだ。
ベンジャミン・グレアム
現代は、日々どころか、インターネットにより毎分毎秒、「ミスター・マーケット」が価格(そしてさまざまな情報)を提示してくる時代です。
常に我々の心理を揺さぶり、高値で買わせようとし、安値で売らせようとします。
そこで大事なのは、そもそもそういった主体である「ミスター・マーケット」の存在をしっかりと意識し、「訪問販売お断り!」とばかりに、シャットアウトすることだと思います。
「ミスター・マーケット」の「仕掛けに乗らないこと」をまず念頭に置くことで、相場を見る頻度を減らしていくことができるというのが私の実感です。



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