最近の投資におけるマイブームは、「大昔のIR資料を見ること」です。
決算説明資料や事業報告書などの資料を、ネット上で遡れるだけ遡ります。
まだ上場間もない頃や、例えば今につながる新製品やサービスをローンチした頃、グローバル展開を始めた頃などの「熱量」をそこから感じ取ることができると、思わず目頭が熱くなることすらあります。
あそこからよくここまで伸ばしてきたなと。
統合報告書などでキレイにまとめてある沿革や創業ストーリーを読むのもいいですが、やっぱり当時、一所懸命にアピールしていた資料と比べてしまうと、「熱量」にはどうしても物足りなさは感じてしまいます。
そもそも企業は、社会に対して独自に訴えたい「価値」があって生まれてきたものだと思います。
「こういう世の中に、変えてみせる!」
「まだどこも手掛けていないから、私がやる!」
こうした創業者の想いが最初にあり、その創業者が「この指とまれ!」とばかりに賛同者を募ったからこそ、人が集まり、お金が集まり、事業に必要なモノを揃えることができ、お客さんも集めることができたのではないでしょうか。
ステークホルダーとは、本質的には「その指にとまった人々」のことですよね。
だからこそ、そのビッグバンの瞬間=原点を、投資家としても尊重すべきだと思うのです。
自分が直接的にお金を入れたのではないとしても。
もちろん、企業の成長とともに、社会に対して提供していく「価値」は多かれ少なかれ変わっていきます。
それでも原点を確認しておくことで、そこから一切ブレていない軸も見つけることができます。
こうした軸がなければ、従業員の方々はもちろん、さまざまなステークホルダーを繋ぎとめておくことはできないでしょう。
私たちが株主として長く保有できるかどうかも、結局のところ、その軸を見つけられるかどうか(そもそもその軸が存在する企業であることが前提です)に大きく左右されるのではないでしょうか。



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