タイトルは、とある本を読んでいて目に付いた言葉なんですが、まさにそうだなと実感する朝です。
投資というものは、自分にできる行為が限られる割に、コントロール不能なあまりに多くの事象に振り回されてしまう運命にあります。
「ダニング=クルーガー効果」という言葉を聞いたことがある方も多いと思います。
「能力の低い人ほど、自分を過大評価しがちである」という認知バイアスの一種ですね。
ヘッダーのイラストの通り、能力の獲得とともに通常は①②③の経過をたどっていくことになります。
①初心者は、能力が低い一方で自己評価が高くなる(量産型”インフルエンサー”にもありがち)。
②中級者になり、自分が全然わかっていなかったことに気づき、自己評価が低くなっていく。
③上級者になり、自分の実力を正確に把握できるようになり、自己評価が上がっていく。
ところが投資の場合、③に行きかけたかなと思ったら②に引き戻されることが頻発します。
市場の荒波に対して、あまりに無力であるがゆえに。
生き残り続けるために、投資家は謙虚にならざるを得ないと思うのです。
グレアム門下生の偉大な投資家、ウォルター・シュロスには以下の言葉があります。
投資をして学ぶべきことの一つが謙虚です。なぜなら、自分の間違いに気付けるからです。多くの人は間違いを犯していますが、なぜ間違ったかは分からないのです。
常に「自分はまだまだ」という謙虚な姿勢で、間違いから学び続けるべきという金言。
講道館柔道の創始者である嘉納治五郎は、高齢になり死が近づいてきた時、生徒たちを自分の周囲に集め、「自分が亡き後は、白帯を付けて埋葬してくれ」との言葉を遺したといいます。
達人としてではなく求道者として生きた証を、最期に示したかったということですね。
生きている限り、学びに終わりはない。
その姿勢を常に忘れずに、投資に取り組んでいきたいです。
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