佐々木俊尚『歩くを楽しむ、自然を味わう フラット登山』を読む。

読書

散歩のお供にVoicyを聞かせてもらっている、佐々木俊尚さんの新刊です。

そのVoicyでも「フラット登山」に度々触れていましたし、私自身、頂上を目指すことにこだわりはなく山歩きそのものに楽しみを見出していることもあって、発売を心待ちにしておりました。


佐々木さんの提唱する「フラット登山」とは、以下のような新しい登山のスタイルです。

ロングトレイルほど求道的ではなく、かといって山頂を目指す登山でもなく、かといって散歩ほどゆるく短い歩行ではない。
都会の散歩よりももっと深く濃く自然に浸り、とはいえつらくならない程度に、ただ歩く喜びを満たす旅。


そして「フラット」には、以下のような三つの意味があるそうです。

  1. 平坦で広大な大地
    頂上を目指して斜面を登ることには執着せず、大地を「フラット(平坦)」に移動しながら歩き、歩く喜びを満喫する。

  2. 登山の面倒なヒエラルキーからの脱却
    日本百名山コンプ自慢、高山や難易度の高い岩稜、冬山、バリエーション登山…くだらない「登山マウンティング」から脱却し、「フラット(平等)」に登山を楽しもう。

  3. 「ふらっと」気軽に登山を楽しもう
    自分の力量を見極めておく前提で、休日がとれたら「ふらっと山を歩いてくる」という気楽さを持っておきたい。


あくまでも「歩く喜び」を満たすためのものということですね。

必要な装備・服装、計画の立て方(混雑した山を避けるという考え方が素晴らしい!)、歩き方、各種ハックの類も含めて、佐々木さんの数十年にわたる登山歴からくるノウハウも満載です。


そして、「フラット登山コースガイド30」(東京からの日帰りを想定していると思われます)が嬉しいです。

「異世界に迷い込んでいる」「広大で畏怖がある」「変化に富み、足に快感がある」「冒険心が満たされる」「霊性に畏怖を感じる」といった、五つの切り口でオススメの季節とともに選定されています。

実際に私が歩いたこともあるコース(全く同一というわけではないですが、雰囲気は把握しているコース)もいくつかあるのですが、そこから察するに間違いのないコースと推察され、残りを歩くのが楽しみです。


ということで、歩くことに興味はあるけれど、「登山」にはハードルを感じている方、なるべく人が多くなく自然を独り占めできるぐらいの環境のところに気軽に行ってみたい方にオススメです。

この登山スタイルが楽しめるかどうかは、その人の生き方とも大いに関係があるような気がします。余談ですが、この本から投資哲学にかかるインスピレーションも得ることができました。
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