質疑応答の続きです。
質疑応答(2)
【質問5】
日雑が原因で前期は下方修正となったが、日雑の範囲が広すぎる。
通期の売上だけで構わないので、もう少し細分化された情報が欲しい。
色々なデータがあるのが強みで、それが筋肉質なのも分かる。
ただ消費者目線で見ると、食品の場合はスーパーに行けばデータが集まるイメージは湧くが、ホームセンターの場合は安かろう悪かろうみたいな商品も多い印象で、食品のような筋肉質で付加価値のあるデータが集まるのか疑問があったりする。
色々な業界で手広くやっていて大変だと思うが、先方の理想が高い一方で労力ばかりかかってうまくいかないとか、逆にまだ規模は小さいけれど顧客の満足度が高くてこれから伸びていきそうだとか、業界別の良し悪しなどがあれば教えていただきたい。
⇒
(常包会長)
前半のご要望については、岩田に検討してもらう。
ご質問の件だが、ホームセンターのような取扱商品が非常に多いところの商品情報がどうやって集まるのかという趣旨でいいか?
(質問者:はい。)
まず、ホームセンターに関して言えば、採用は多い。
コーナンさんを筆頭に、カインズさん、DCMさん等、5~6社くらい採用されている。
データが集まる仕組みについてだが、ご指摘のように我々は元々食品業界で強く、「0th eBASE」でデータを生む、「1st eBASE」で小売とメーカーの間でデータを交換する、データプールを作ってデータを溜めていくということで、食の安全情報の交換がスタートして我々のところに食品データが集まるようになった。
それが全てのきっかけ。
ドラッグストアさんに行って、食品のデータがありますよ、要りませんか?
日用品と薬は無いので、一緒に集めませんか?
少し集まり出すと、次のドラッグストアに行く時は食品・日用品・薬がありますよ、一緒に日用品と薬のデータ強化を図りませんか?
そうして賛同いただければ、バイイングパワーで収集できるようになる。
ホームセンターさんに行く時は、食品・日用品・薬しかなくてその他のデータは無いが、一緒に集めませんか?
ということでこの3種のデータが欲しいから、一緒にやり出す。
この3つだけでも欲しいから、賛同いただけた。
家電もエディオンさん、ケーズさんで「家電ebisu」を採用いただいている。
彼らは何のデータが欲しいかと言うと、食品・日用品・薬。
家電量販では、家電製品の情報などはバイイングパワーですぐ集まる。
ところがバイイングパワーの無い食品・日用品・薬は、集めようと思っても集まらないし、間違って苦労する…そこのソリューションを提供した。
一方、家電製品のデータはすぐ集まるので、それをホームセンターさんや、乾電池を売っている食品スーパーさんに転用する。
ということで、業界全体での助け合いによるデータベース構築の仕組みが、我々の「業界ebisu」だ。
最初に「食材ebisu」を始めた時に一番狙っていたのが、一気にいろんな業界に行くことだった。
食品業界は食品卸が強い。
日用品は日用品卸が強い。
我々はその強い卸のところを横断したものを圧倒的に先に作るんだということで、「そーっと」やってきた。
その結果が今である。
さらにその先にあるのが、「マスタデータebisu」。
これは小売さんマスタデータを19社分集めてきて、それをクレンジング、つまり多数決を取る。
マスタデータは結構間違えているもので、19社中の10社が取り扱っていて9社が同じ値で1社だけ違うということであれば、9社の方が正しいはずということで多数決方式で正す。
これはパテントも取っているので真似できない。
実はマスタデータを持つことによって、一気に1,000万件のデータが手に入るようになった。
売れる商品の情報は皆同じで、小売でよく似たものを売っているが、マーチャンダイジングにおいて特にホームセンターなどは、他のホームセンターが扱っていないような商品を取り扱いしたがる。
その情報も10社のうち2,3社が採用していればそのマスタデータが集まるので、それによって多分正しいであろうデータが提供できるようになる。
オートバックスさんに対応いただいているので、自動車部品のデータは集まる。
それはホームセンターさんが欲しがっている。
次は自転車業界をやりたいと思っている。
自転車はホームセンター、家電量販他、至る所で売っているが、全く商品情報は集まらないと仰っていた。
それを自転車が得意な小売さんと進めていきたい。
以上のような仕組みを持っているので、我々の商品情報は今後も圧倒的に勝てると思う。
余談にはなるが、20年前に経産省主催でGlobal Data Synchronisationというものが大手スーパー・メーカー・卸が全て入って推進されたが、失敗した。
そしてまた1年前より経産省さんが産業横断レジストリーということでサービスを開始、4月カットオーバーとなるも誰もデータを登録しない、誰も使っていない状況で、我々のところにヒアリングに来た。
「できているじゃないか」ということだった。
世の中のニーズは強い、でもそれだけ国を挙げてやってもできないものを、我々は持っている。
先ほど窪田が「e食住なび」は我々にしかできないと言ったが、それはデータがないと絶対できないから。
競合が無いから、なかなか広がらないというだけ。
(質問者:今のご説明だと、最近伸びている住宅関連では、大手ハウスメーカー・スーパーゼネコンは割と命令で全てのデータが集まってしまうこともあるかと思うが、5~10年後の見通しが暗くなってしまうようなこともあるのか?)
バイイングパワーは、大手ハウスメーカーさんはそれほど強くないということが分かった。
住宅建材メーカーさんは、多くの中小工務店にあまり値引きせずに売る方が儲かる。
積水ハウスさん・大和ハウスさんのように購買力が高いとすごく値段を叩かれるし、オリジナル品を作ってしまう。
世の中に出回る一般住宅建材品を使う量が少ないので、あまりバイイングパワーも効かない。
でも、できたサービスについては、消費者にとって便利で喜ばれるだけでなく、例えば最後の方に組むキッチンについては営業さんがマニュアルを1~2ヶ月ずっと保管して納品しなければならなかったところ、その生産性改善ができるということで、(大手ハウスメーカーさんにも)非常に喜んでいただいている。
さらに次の展開で、積水ハウスさん・大和ハウスさんの施主のところに我々の「e住なび」が入っているので、そこに家電量販店さんの「30万円以上は割引10%」というクーポンを出すサービスを計画している。
家電量販店さんはものすごい乗り気で、ハウスメーカーさんをどう説得するかということで動いている。
→ さまざまなデファクト化を裏で「そーっと」進め、かなり形になってきたこともあって、こうした知的好奇心を刺激する「攻略ストーリーの裏話」的なものを披露いただけるようになったのは嬉しいことですね。
【質問6】(質問1,4と同じ方)
中計を出すと伺ったが、そもそも御社の売上・利益目標をどのように置いて成長しようとしているのか、根拠も含めて教えていただきたい。
⇒
(常包会長)
2026/3期のeBASE事業は、売上高26億円、経常利益10億円、つまりコストは16億円。
16億円のコストがあれば、倍の売上、つまり売上高経常利益率50%という考え方でやっているので、売上高が32億円あれば経常利益は16億円、2025/3期比で売上高が+4億円、その前の2024/3期から見ると+2億円というように、過去はだいたい売上高の伸び率が決められていた。
(eBASE事業が)売上高32億円に行っていれば何の問題も無かった。
その32億円に行かなかった原因が、先ほど申し上げたように、パッケージソフトビジネスの「悪いカスタマイズ」の売上が2025/3期くらいから始まっていたこと。
そこで気が付くべきだった。
そうすれば、1年早く手を打てたので、このような大きなマイナスには至らなかったと思う。
経常利益率50%をずっと維持する、売上高は何%の伸び率、といったことができるようなビジネス戦略を出していく。
(後ろから岩田社長により、年間で売上高+15%、利益+20%を一つの目途としている旨の補足がありました。)
(質問者:東京から来たが、非常に来て良かった。ただ19時からのオンライン説明会も予約しており、できれば日にちをずらしていただけたらと思う。今回聞いてみてよく分かったものの、一般の投資家でこのビジネスモデルを理解されている方は、本当に少ないのではないか?昨今個人投資家が増えている中、個人投資家向けのIR支援をしている会社としてログミー・IRTVがあり、また集客力のある個人による各種投資勉強会もある。ぜひそうした場所で説明会を年1,2回、できれば東京でやっていただけるとありがたい。実際に私自身、今日丁寧にお話をいただいたことで理解が進んだこともあるので、ご検討をお願いしたい。)
(窪田CFO)
エールをありがとうございます。
我々は上場来、地味なBtoBで黒子をやってきて、常包が申した通り「そーっと」やらないと世の中の1,000万件のデータを手に入れることができなかった部分がある。
おかげさまで、やっと皆様の前でB2B2Cのアプリを初めて触れていただける機会ができたと考えている。
数年前からはちょっと前に立って、私たちはこんなことをやっているんだよという紹介もできるのではと思い、いくつかYouTubeのライブに出させてもらったり、個人投資家説明会もオンラインで行いアーカイブも残したりしているが、このような機会を増やしていこうと考えている。
今後、中期経営計画も出し、TAMを示したり、広がりを示したりといったところを積極的にやっていくので、ぜひ応援をお願いしたい。
【質問7】
今般データ自体を売るというお話があり、嬉しく、また心強く思う。
「AI eBASE」に関してだが、AIを駆動させる部分についてはどのモデルを使うのか?
「何でも来い」という類のものなのか、それともモデルを選ぶのか?
またその際のお金の流れとしては、月額利用料に使用量を上乗せするようなものなのか、実際どうなるのかについて情報をいただけるとありがたい。
⇒
(常包会長)
まず、AIモデルの特定はしていない。
社内の開発はOpenAI社のものを使っているが、元々の開発はMCPという、我々のeBASEをAIエージェントが使えるような、標準の「口」を作っている。
AIモデルがMCPという我々の標準のインターフェイスに対してやりとりすることになるので、AIモデルは一応フリーということを言っていて、対応の度に若干チューニングは入ると思うができるようにはなるはず。
課金について。
AIモデルについてはお客様のところで採用しているモデルがあるので、そこにMCPを通じて我々の「AI eBASE」をくっつけて使う。
したがって、AIの従量課金はお客様側。
我々は今まで同様、パッケージソフトで10百万円、それで6~7割できてチューニングの部分で1百万円、1人月でできるくらいのイメージで提供していくつもり。
中小みたいな所には、クラウドサービスも提供していこうと考えている。
→ これならばカスタマイズの負荷も小さく、スピーディに拡販できそうなイメージがあります。今期から早速期待できそうです。
【質問8】
流通株式時価総額が基準未達となるもプライム維持を目指す旨のリリースが6/19にあった。
意地悪な見方かもしれないが、未達になった経営責任の取り方として、安定株主である経営陣が保有する株を何らかの形で放出することも、理屈としては考えられるかと思う。
その形を採らなかったことの背景としてどういう議論があり、最終的に業績で見せていくという形に落ち着いたのか、可能な範囲で教えていただきたい。
(私からの質問です)
(この件の質問が無かったので、「自分が聞きたかったこと」よりも、「他の投資家が本当は聞きたかったであろうこと」を今回は優先して質問させていただきました。大株主である常包会長にお伺いできる、またとないチャンスでもありますので。株主総会前の6/19にリリースしていただいたことに敬意を表して、という意味合いもあります。)
⇒
(常包会長)
対策として私の株を売ればいいということも考えられるが、おそらく売ったら株価が下がり、結果的には一緒になってしまうのではないかということで、一番簡単な路線は諦めた。
また、私が取締役を退任すれば、娘と妻と資産管理会社が持っている株が「流通株式」になるので、これも一つの手段であるとは思うが、「それも…どうなの?」という議論についても笑いながらではあるがさせていただいた。(会場笑)
結論から言えば、姑息なことをしなくていいのでは?、もしも基準から外れてしまうのであればスタンダードに行けばいいんじゃないか?ということ。
スタンダードでは「現金預金+経常利益×8」程度で我々の時価総額は決まると考えている。
例えば我々役員の年収は経常利益20億円になったらいくら、経常利益30億円になったらいくらというように決めているが、そこへの達成を早くすれば、姑息な手段を取らずともまともにプライムに戻れると思っているので、正攻法でやっていこうと決めた。
→ 基準未達の原因は要するに「株価」だけですので、正攻法でいいと思いますし、また当社としても今後の業績の見通しに自信があるのだと受け止めました。万一スタンダードへ行ったら行ったで、今度は目先の流通時価総額を気にせずとも自社株買いが機動的にできるようにもなります。なお実際のところは決してプライム維持を諦めたわけでは全くなく、むしろそれを第一優先としてIRについても手を打っていくと聞いております。
以上で質疑は終了。
(14:34)
議案採択を経て、総会のパートは終了となりました。
(14:36)
この後は休憩を挟み、説明会のパートとなります。
全体の評価は後でまとめて。
(続く)
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