社会の脱炭素化関連&半導体関連という長期的に有望な立ち位置にいる点と、ROIC経営による収益性向上が如実になってきている点から注目している企業です。
今回が初参加になります。
ライブ中継もなされていたのですが、初めてということもあって経営陣の方々をリアルで拝見したかったですし、会場の空気感も味わいたかったので足を運ぶことにしました。
社会課題解決に直結する事業領域には大変魅力を感じますね。
株主総会
用意されている120席に対し、出席者は約40名。
二段あるひな壇には取締役・執行役の方々が23名?いらっしゃって、なかなか壮観でした。
議長は浅見社長。
まずライブ中継をする旨の案内がありました。
壇上スクリーンに映されたスライドに沿った形で、株主総会は進行。
プレゼンテーション資料
監査報告に続き、続いて宇田取締役会議長より取締役会の活動報告がありました。
取締役会の主な役割、構成と開催回数、ガバンスの特長についてしっかり説明いただけるのは、株主として安心感があります。
毎回の取締役会に先立ち、理解を深め質を高めるために、事前説明を含めた「社外取締役会会議」を実施しているのは面白いですね。
取締役会は、独立社外取締役7名、社内出身の取締役3名、うち執行役兼務は浅見代表執行役社長1名のみという体制です。
(後の質問で改めてクローズアップされます)
事業報告は、上記プレゼンテーション資料の内容の通り(ナレーション付き)。
中期経営計画(2020/2月策定、3ヶ年)・成長事業(標準ポンプ事業、精密・電子事業)の進捗と今期の見通しについては、プレゼンテーション資料の内容につき浅見社長が自ら説明。
ROIC、営業利益は目標を1年前倒しで達成するなど、順調な進捗が伺えます。
またその中で、ロシア・ウクライナ情勢による当社グループ事業への影響は軽微であることも説明いただきました。
(総会後、IRとして開示されていました)
決議事項は以下の通りです。
- 剰余金の処分の件
- 定款一部変更の件
- 取締役10名選任の件
(ここまでで28分)
質疑応答(1)
(理解促進のため、構成・内容には若干手を加えています)
回答は浅見社長がメインで、込み入った部分については各管掌の取締役・執行役が対応されていました。
まず、事前に寄せられた質問2つからです。
【(事前)質問1】
水素社会の実現に向けた当社の対応について。
⇒
脱炭素社会の流れの中で、当社は持続可能な社会づくりに不可欠な水素社会の実現に貢献するため、社長直轄のコーポレートプロジェクト「CP水素関連事業プロジェクト」を2021年8月に発足。
水素を「つくる」「運ぶ」「使う」の分野で、荏原ならではの水素ビジネスを作り上げたい。
例えば、移送に使用されるコンプレッサ、ポンプの開発を進めている。
ポンプは2025年頃の商用実証、2030年頃の水素発電及び水素サプライチェーンの商用化に貢献して参りたい。
【(事前)質問2】
ウクライナ情勢による原材料高騰への対応について。
⇒
風水力事業、精密・電子事業のポンプについては、ニッケルを原料とするステンレスなどの材料を使っている。
また、石油・天然ガス等の燃料を含め、原価の高騰が生じている。
状況を注視しつつ、最適な調達方法の模索、売価への転嫁など、必要な対策を順次講じていく。
【質問3】
取締役会の中で、業務執行役は兼務されているのが社長一人であることを知り、驚いている。
取締役と執行役との役割の分離を、極端に表現した布陣と感じる。
取締役の皆様のバックグラウンドを見ると、ほとんどがこの業界、この会社の業務について「素人」のように見受けられる。
社長の側からすれば、非常にたやすくコントロールできる取締役会ではないかという気がしてならない。
ここまでいびつな構成にすることについて、どんなメリットがあるのか、これからも継続されるおつもりなのかを伺いたい。
→ これはガバナンスの根本の部分に迫る、大変興味深い質問です!
⇒
(宇田取締役会議長)
「取締役会とはそもそも何なのか?」について述べさせていただくと、皆様からの付託を受けて、執行がいちばん働きやすい、あるいはリスクを取り健全な事業ができるような環境を作りだしていく役割があると考えている。
中長期的な課題を考えたり、健全な監督をしていく役割は、物事を執行していくのとは違うというのが基本。
多くの企業においては、執行をしていくと、いつかは取締役ということで、執行の延長線上に取締役というものが存在している。
そちらの方が世の中の常識になっているが、実はその場合は、例えば中長期的な課題と短期的な課題とをどうやって整合させるかということを、同じ人が考えることになる。
監督という役割と執行という役割は分けておいた方が、会社の経営としてはうまくいくということが一般的に言われているが、荏原製作所はまさにそれを実現している例ではないかと考える。
それを皆さま方が最終的にこの取締役会でいいのかどうかと考えるのは、非常に健全なこと。
監督と執行の分離が、企業としての価値を生むことなのかどうかということについては、荏原製作所自身が実証してきている。
そこを混濁せず、むしろ分けていくことが大事だと考える。
その中で執行としては代表執行役1名が参加し、取締役との間で議論していく、執行の全面的責任を負っているのは代表執行役の浅見である、ということを明確にしており、執行としてみれば御しやすいというより、むしろ厳しいものになる。
先ほども申し上げたが、社外取締役は(取締役会の前に)社外取締役会議を必ず開催している。
それは課題を明確にしながら取締役会に臨むということであり、取締役会の議論の質は極めて高いということが、外部からの実効性評価においても評価されている。
(浅見社長)
執行側の取締役として、素晴らしいバックグランドを持つ社外取締役の皆様に執行が考えていることを丁寧に説明し、的確で歯に衣を着せぬアドバイスをいただいた上で、執行側としてしっかり受け止め、役立てていく。
荏原製作所がより良い会社になるために、今の形は素晴らしい体制であると感じている。
継続するのかどうかについては、三つ目の議案に賛同いただけるかどうかで決まることとなる。
→ この記事にも登場する、ガバナンス再建の立役者・宇田取締役会議長(今回で役目を終えられました)の有意義なお話をじっくり伺えたのは大きな収穫でした!
(続く)
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