今月は、以下2件のニュースリリースを立て続けに行ったeBASEです。
カタログ企画・制作の課題解決。カタログ企画支援システム「eB-DBPカタログ」を開発、リリース
チラシ企画・制作の課題解決。チラシ企画支援システム「eB-DBPちらし」を開発、リリース
これら2つは企画支援システムということで、投資家目線では一見、大変「地味」に映ります。
しかしながら数年来当社をウォッチしてきた人間としては、「お、ついに来たな!?」という印象を持って受け止めております。
満を持してのリリース~eBASEの「勝ちパターン」とは?
まずは「eB-DBPカタログ」に関して。
上記印象の背景には、近年の「決算と事業報告」(決算説明資料)の「今期施策とその進捗」のページにおいて、日雑業界・住宅業界で「商品DB型Webカタログ」「カタログ制作支援」や、その前段としての「統合商品情報DB構築」といった文字が躍るようになっていたことがあります。
(これがサインです)
- 大手顧客からの個別の引き合いに応じていく中で、まとまったニーズをキャッチ
↓ - 案件への取り組みの過程で、知見・ノウハウを蓄積
↓ - パッケージとして汎用化 & ソリューション提案メニューに追加
これが当社の典型的な「勝ちパターン」の一つなのですが、今回のリリースによって、また一つ実を結んだのだと認識しました。
そして「eB-DBPちらし」のニュースリリースと併せて見てみると、気づくことがあります。
それは、両者の「開発・リリース背景、目的」「現状課題」「課題解決」といったあたりが、そっくり、あるいは共通していることです。
さらにその大元には「統合商品情報DB」や「デジタル素材管理」があるといったように、各種ソリューションが有機的に結びついており、アップセル/クロスセルの機会は膨大にあることに改めて気付かされます。
「原点回帰」であり、「成長戦略」でもある。
今回のカタログ及びチラシの企画支援システムは、凸版印刷からスピンアウトした当社にとっては得意中の得意である分野であり、祖業とも言える「0tn eBASE」をブーストさせる役割も担っています。
ここで興味深いのが、「0th eBASE」がコンセプトとして出てくる経緯についてです。
「商品情報交換の全体最適化」を目指して各業界を「面」で攻略していく「1st eBASE」、そこで構築した商品データプール(「商材えびす」)を消費者に開放していく「2nd eBASE」のコンセプトがまず先行し、「点」である企業向けのアプローチを示す「0th eBASE」は、後付けで出てきたコンセプト(少なくともIR上は)であるということです。
つまり、「面」を攻めている中で、「点」における課題が山積みであることに気づいたというわけです。
その課題は何かと言うと、「ワンソース・マルチユース」の不徹底、すなわち商品情報の利活用における合理化やデジタル化の遅れです。
特にカタログやチラシは、アナログ(紙)とデジタル(PDFカタログ/チラシ、電子ブック/チラシ、Webカタログ/チラシ)が現状併存しており、使う商品情報は一緒、かつ並列で企画・制作・発行が可能であり、そのプロセスを支援する業務は、まさに当社の強みが活きる領域となります。
そしてこの企画支援システムから、「e食住カタログ」「e食住ちらし」といったアプリを提供する「2nd eBASE」への展開もスムーズに行うことができます。
さらには、業界・業態を問わず「点」でアプローチできるので(例えば、カタログであれば「1cm以上」を発行している会社ならもれなくターゲットになる)、その「点」が集まればやがて「面」になるということで、「1st eBASE」にも効きます。
このような「0th」「1st」「2nd」の相互連関を通してのシナジー効果の高まり、ビジネス強度アップによる成長加速も期待されるところです。
「置き換え需要」の大きさ。
「eB-DBPカタログ」「eB-DBPちらし」は、それぞれ紙からデジタルへの「置き換え需要」も当然狙ったものになります。
商業印刷分野におけるカタログやチラシの市場規模、そしてその要素となる商品情報を当社が各業界で着々と押さえてきている現状を踏まえれば、現在の当社業容に対するTAMのとてつもない大きさが想像できるかと思います。
(具体的な数字はまた別の機会にでも)
以上を踏まえれば、今回の2つのニュースリリースは、このTAMの深耕を狙う、戦略的なトータルソリューションの提供を大々的に行っていくことを、高らかに宣言したものであると捉えられるでしょう。
新たな荒野を開拓していくものではなく、既に存在するフィールドの「置き換え需要」であること、つまり数字として捉えやすいこと=「成長期間の長さ」「成長の確からしさ」を担保するものであることを考えれば、投資家目線でも「地味に凄い」ニュースリリース2件であったことがお分かりいただけるのではないでしょうか。
つまり、マーケティング予算という新たなサイフを狙う、まだまだ未知数な部分も多い「2nd eBASE」を仮に除外して考えたとしても、「0th eBASE」のブーストだけで成長の余地が大いにあるということです。
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