原因不明なXのアカウント凍結を受けて、早いものでもうすぐ1ヶ月になります。
当初は「困ったことになったなあ…」と頭を抱えていたのですが、しばらくすると、
「いや、別に無くてもいいかな?」
と思うようになりました。
元々はブログの更新通知をするために始めたアカウントということもあり、ブログへのアクセスの減少を懸念していたのですが、実際にはきちんと日々記事を更新してさえいけば、特段影響はないということが分かってきました。
(拡散にご協力いただいた方々には、この場を借りてお礼申し上げます。)
また逆にとても良い面もあって、それは情報の濁流からくるストレスから解放され、スマホを見る時間も劇的に減ったことです。
そこで、Xとの付き合い方を真剣に考え直してみることにしました。
「井戸端会議の本能」
そんな折、USJの再建などを成功させた希代のマーケター、森岡毅さんが新刊の中で、
「SNSが人類を幸せにすることはない」
というお考えを披露されているのが目に留まりました。
そこでは、SNS(FB、インスタグラム、Xが挙げられていました)が人を幸せにしないにもかかわらず爆発的に普及しているのは、
「他人がどうしているか?」
「他人に自分がどう見られているか?」
がめちゃくちゃ気になる、社会性動物であるヒトの本能の痛いところを衝いているからだという趣旨のことが書かれていました。
そしてこの本能は、「井戸端会議の本能」であるとも喝破されていました。
他人との関係性において自分に対する不安があるがゆえに、自分がコミュニティの良い構成員であることをアピールしたり、相対的なポジショニングを確認したりする…
「ネガティブなことを避けるため」に機能する本能(仲間はずれにはなりたくない)を見事に衝かれてしまう…
SNSはそういった場になりがちですし、プラットフォーマーはそれを利用して収入を得てきたということですね。
「いいね」は、その象徴的存在と言えるのではないでしょうか。
みんな悩んでいる。
Xでも、もちろん目的意識を持って良質な情報発信をされている方もたくさんいらっしゃいますし、情報収集に役立つことも多々あります。
特に、オールドメディアがあえて報じない情報の発信はありがたいです。
ただ、受動的にタイムラインを眺めている限りにおいては、気が付けば(広い意味での)ポジショントーク、噂話、他人を下げるようなネガティブなポストなどであふれかえってしまうといったことになりがちです。
そのようなポストをする方々は、何が楽しくてやっているのかと私は不思議に思っていたのですが、「井戸端会議の本能」というワードを得たことによって腹落ちしました。
自分がどの立ち位置にいるかは、ヒトにとっては死活問題。
自覚があるかどうかはともかくとして、ヒトは本能的にそれを確認せざるを得ないのです。
内輪にとどめるべき「井戸端会議」の内容を全世界に発信しているわけですから、そりゃあギスギスもしますし、炎上も頻発するわけですね。
試しに「X やめた」というワードで検索をしてみると、たくさんの記事がヒットします。
本能を衝いてくるだけに葛藤があり、やめるまでみんなメンタルを削られ、悩んでいたということがよく伝わってきます。
「井戸端会議に参加しない」のは本能に抗う行為であり、とても勇気が要ることなのです。
では、私はどうするか。
以上を踏まえた上での私のXとの今後の付き合い方ですが、凍結から1ヶ月を経過したところで、情報発信をどうしていくかについて、総合的に考えて結論を出すつもりでおります。
一応未稼働のアカウントも持っておりますし、本アカウントが復活するかもしれませんが、心地よい状態を知ってしまった後では、少なくとも凍結前までと同じような使い方をすることはないのかなと感じています。
インプレ稼ぎも横行し、ますます増加する情報のノイズにストレスが溜まってきていたこともあって、X上での活動については昔のようには積極的になれません。
今年に入ってからのSNSを取り巻く環境も踏まえ、価値観を一定程度共有できる方々との交友は大切にしていきながらも、メッセージ性のある発信は自分のメディアであるブログに集約していくというのを基本線にしようかと考えています。



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コメント
モヤモヤを言語化していただきありがとうございます。
特に下記
特に、オールドメディアがあえて報じない情報の発信はありがたいです。
ただ、受動的にタイムラインを眺めている限りにおいては、気が付けば(広い意味での)ポジショントーク、噂話、他人を下げるようなネガティブなポストなどであふれかえってしまうといったことになりがちです。
良い面も悪い面もありますよね
こちらこそありがとうございます。
刺激が強くなる傾向を認識しながら、適度な距離感で利用していくことが必要なのかなと感じています。