ここ数年、投資信託の世界で「エンゲージメント」という言葉がだいぶ広まってきた感がありますね。
いまやどのアクティブ・ファンドも、少なからず意識している言葉なのではないでしょうか。
以下は野村證券の証券用語解説集からの引用です。
機関投資家等が投資先企業や投資を検討している企業に対して行う「建設的な目的をもった対話」のことを指す。投資家が中長期的な視点から経営の改善に働きかけることで、企業の持続的な成長と企業価値向上を促すことを目指す。
英単語の”engagement”には色々な意味があって、ここで用いられているのはそのうちの「関与」から来ていると思うのですが、「〔歯車などが〕かみ合っていること」もその一つにあることにハッとさせられました。
そしてこう思いました。
・「対話」は、かみ合っていなければ意味が無い。
・その前提として、相手を知ること、そのためにも相手の立場で考えることが欠かせない。
私も個人投資家として限界はあるものの、自分の投資先に対しては「エンゲージメント」的な意識を持ちつつ、何らかの貢献ができればと考えています。
しかし相手には相手の事情があります。
例えば「情報発信をもっと積極的にすればいいのでは?」とこちらが思い要望を出したところ、実はIRを頑張り過ぎることが、かえって先方の営業戦略上ではネガティブに働くといったことが分かったりすることもあります。
そうした経験もあり、一方的に投資家側からのアイデアや要望を投げかけるのではなく、お互いの置かれている状況を理解し合いながら、win-winとなれる新たな道を探っていくのが「あるべきエンゲージメントの姿」ではないかと考えました。
そうでないと、なかなかかみ合いませんよね。
個人投資家は、ややもすると好き勝手なことが言いやすい立場にはあると思うのですが、営まれている事業に対する敬意を持ち、(最初は想像力も必要ですが)相手の立場で考える努力は欠かさないようにしたいです。
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