今枝昌宏『デジタル戦略の教科書』を読む。

読書

内容はずばり「DXの教科書」そのもの。
あいまいになりかねない「DX」の概念を整理するのに役立ちます。

「デジタル化」に関する本はどうしても事象や技術の解説に深入りしてしまう傾向があり、投資の間口を広げるのに勉強しなければと思いながらも、とっつきにくさからなかなか手を出せずにいました。
(ついでに言うと、この本も読み始めるまではその意図するところを誤解していて、しばらく積読状態にしてしまっていました。)

ただそこは「ビジネスモデルの教科書」シリーズを出した著者だけのことはあります。

技術そのものよりも、デジタル化がもたらす産業構造や競争優位性の変化、提供価値やビジネスモデルの練り直しといった、ビジネスインパクトに焦点を当てた良著となっています。

IoTや制御など、日本製が強みを持つ「モノ絡みのデジタル化」には十分希望を見出せることがよく分かりました。
自分の問題意識の一つである「資源の有効活用」にも直結する分野であり、今後注目していきたいと思います。


この本で特に素晴らしいと思ったのは、「DXを阻害する要因とその克服」の章です。

現在の日本のITサービス業界のあり方や、そこへの丸投げ開発(日本企業の特徴とされる「自前主義」とは対照的)、請負型SIといった商慣行、さらには組織文化といった、より本質的な「意識」の部分にまで切り込んでいます。

DXを行うということは、自社がIT企業になることなのだと腹をくくる必要があります。

この一文は重いですね。
投資先のDXの成否を予測する上では、その覚悟があるのかどうかを見極める必要がありそうです。

デジタル戦略の教科書
中央経済社/4621 (中央経済グループパブリッシング/出版デジタル機構)

投資の間口を広げるつもりで読んだのですが、既投資先の素晴らしさを再確認する結果にもなりました。
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