cotta株主総会2020(★★★★☆)~20年12月cotta総会旅行記その4

株主総会・説明会

2020年最後の総会参加となります。

諸事情で11月の個人投資家向け説明会に参加できず、黒須綾希子社長を生で拝見することが叶わなかったので、株主総会に出席することを決めたという経緯があります。
地元の様子や集まる株主さん達を見たかったというのも一つです。

(株)cotta【3359】:詳細情報 - Yahoo!ファイナンス
(株)cottaの09/30の終値は570円でした。前日終値、高値、安値はもちろんのこと年初来高値/安値もご覧いただけます。掲示板もあります。

株主総会

日時・場所・お土産

2020年12月26日(土)午後1時30分

大分県津久見市大字津久見浦3825番地ー100
津久見市民会館 1階 会議室

お土産 無し

会場は「The 市民会館の会議室」でした。
42席に対し、参加者は目視で22名。
比較的若めの方が多く(赤ちゃん連れの夫妻もいらっしゃいました)ご年配の方が少なくて、やや意外でした。
土曜日開催というのもあるかもしれません。

役員はマスク着用。
黒須社長はマウスシールド着用。
黒のパンツスーツで颯爽と登場し、笑顔と明るい声でまず「こんにちは」と挨拶されました。
華がありましたね。

事業報告は、スライド等は使用せず、招集通知の「当事業年度の事業の状況 ①事業の経過および成果」と「対処すべき課題」をそのまま読み上げるだけでした。

これはちょっと残念に思いました。

質疑応答

(理解促進のため、構成・内容には若干手を加えています)

質問は全て黒須社長が答えておりました。
情報の整理が瞬時に頭の中でできているのだと思いますが、一切メモは取ろうとされていなかったです。

私も質問させていただいたのですが、ニコニコしながら質問を受け付けつつ、聞いている途中から経営者としての顔に変化していくのがとても印象的でした。

【質問1】

1.中計を見させていただいた。安定的な配当を目指すとのことだが、今後収益拡大に応じて株主に対して還元を増やしていただきたい。また計画等に記載していだければと思う。

2.「新しい生活様式」から「古い生活様式」に戻った際のマイナスの影響、またそれへの対処について教えていただきたい。


1⇒
配当の方針については明確にしていない。
減らすことも無ければ、大きく増やしていくという考えも無い。
中計を達成した後に、時期が来たら説明させていただきたい。

2⇒
巣ごもり消費は9月頃に収束したと考えている。
9月の連休の頃、GoToトラベルキャンペーンに意識が向いた時点で、3月頃の状況に戻ったな、お客様の意識が内ではなく外に向いたなという感覚を持った。

4~8月は明らかに新型コロナが追い風になったが、9~12月は追い風があったとは思っていない。
数字が出ているのは、ベースアップしたお客様が一定程度、定着してもらった結果であって、それは私たちのマーケティングの効果が発揮されたことによるものと考えている。
状況は元に戻っているという認識だ。

【質問2】

1.中期経営計画で5年間、費用対効果を考慮して広告宣伝費25億円を使って会員を獲得するというお話だが、その一方でお客様のLTVを高めるということもおっしゃっている。獲得した会員が定着するか、購入頻度はどうかということも、当然管理されているかとは思う。

先行投資で株主に負担を強いている以上、「新規会員獲得ができて売上高・利益が上がりました」だけではなく、獲得した会員がアクティブユーザーとなったか、購入単価は上がったか、頻度はどうか、といった推移について、株主としてはぜひ情報をいただきたい。IRで展開いただく予定はあるか。

2.リアル店舗との競合はあると思うが、製菓材料が人気を得ている業務スーパーのことは意識しているか。

(私からの質問です。)


1⇒
当然のことながら、たくさんのKPIを見ており、開示については時期が来たら行いたいと考えている。

会員が定着した率については、一定のタイミングを経てから見ないと判断できない。
バレンタイン前後の山が控えているので、(中計発表から)まだ一巡していないというのが現状。
4月からマーケティングを開始しているので、3月いっぱいまで見たい。
KPIを開示するとなると、その後ということになる。

LTVに関しては、(顧客)獲得単価とどうバランスさせるかが大事。

TVCMをやって分かったのは、費用が膨大で短期的には回収見込みが立たないということ。
2~4年はかかるんじゃないかという感触。
一方、デジタル広告は半年で回収できる。

そこで短期と長期とを分けて考えようと。

TVCMは一定の認知度アップには圧倒的に貢献できる。
短期で売上利益につながるものとは別に、長期の取り組みとして行う。

福岡・大分でTVCMを先行的に行った。
福岡は昨年のバレンタイン、秋の無料パンキット、そしてクリスマス向けに投資。
その結果、1年間で認知度が5%→30%へ上がった。
これはとてもデジタルではできない。

TVCMは、お菓子・パン作りのきっかけがあればやってみたかった方に対して訴えることができる。
デジタルは既に作っている方に効果的に打つには向いているが、潜在的な顧客にはアプローチできない。

TVCMはベースを広げるために使い、デジタル広告で着実に刈り取る考えだ。

2⇒
リアルのスーパーは、個人のお客様向けの最大のライバルとして意識している。
ポテンシャル層の獲得は、圧倒的に最寄りのスーパーの方が強い。

一方、cottaビジネスをやってみて、BtoBに近いお客様で業務スーパーが使用されていることが分かった。
そして業務スーパーからcottaに移ってきた小さな飲食店などのお客様がたくさんいる。

大量の重たい小麦粉などを運びたくない、複数のものをまとめて買いたいというのがあって、cottaの方が便利だねと認知されてきている。
BtoBはお客様になっていただくのは大変だが、いったんそうなれば定着してくれて、なかなか乗り換えられないので、ここに力を入れる。
コロナ禍もそういったお客様の獲得に追い風となった。

あと当社がリアル店をやるのかという話で言えば、それは無くて、やはりeコマース主体でのマーケティングをやっていく。
ただ、イベントごとにキラーアイテムを用意し、それをそれこそ業務スーパーに置いてもらうような、スポットでのリアル店舗の活用はやりたい。

年中だと管理コストが合わないので、クリスマスやバレンタイン等に限定する。
いい報告ができるように頑張る。


→ いろいろ示唆を得られた気がします。
KPI開示を考えていただけているのはグッドニュースです。
広告宣伝費はコスパを考慮して当初想定より抑制される可能性もありますね。
また、BtoBでどんな層へアプローチしていきたいのかもよく分かりました。


【質問3】

1.広告宣伝への投資を表明されているが、人材投資の位置付けや戦略を教えていただきたい。

2.cottaのアプリ製作の予定はあるか。

3.(EC内)BtoB、BtoCの内訳の開示をお願いしたい。


1⇒
人材への投資は広告宣伝よりも実は重要。
直近1年では、①CRM ②商品開発 の2つの分野での人材投資に特に注力している。

獲得したお客様を定着させていく施策がCRM。
入ってきたお客様の属性に合わせて、打ち手を変えていく必要がある。
そのために社長直轄のチームを作っている。

そしてeコマースとして商売をしている以上、買いたい商品があることがCRMの前に重要。
新しいものを作る、工場を替えたりロットを工夫したりして安く値頃感があるものを作ることが重要。
ここについても人材投資を行っている。

従前からの継続的なものとしては、物流の人材。
近年増えてきたが、この物流に関わる人材へもしっかりと投資していきたい。

2⇒
アプリはかなり前から作りたいとは思っていたが、開発コスト、そして運用コストも相当かかる。
見積もり数千万円、開発期間1年。
かつその後にエンジニアをiPhone、Androidそれぞれ用に1名ずつ置いておかなければならない。
そこまでしてやる意味はあるのか?という疑問がある。

同じお金を使うなら、新規獲得・商品開発・CRMを優先したい。
もしやるなら、フルスクラッチではなくヤプリさんみたいな既存のものを使うのでもいいと思っている。
ロイヤルカスタマーにプッシュ通知することもできるので。
手軽に始めることについては、今期検討していく。

3⇒
法人・個人の内訳を開示していない理由は、一言でいえば境界があいまいだから。
屋号があれば、個人でも法人と自己申告してもらっている。
例えばお菓子作りの先生の場合、それゆえに個人・法人が混在している。
申告そのままに昨対で見ると、個人が弱く見えてしまう懸念がある。
状況が落ち着いて整理がついてからならできるかな、と思っている。

(補足:通期決算の補足説明資料には、注釈付きで電話・FAXを含めたcotta単体のBtoB売上高の記載はありますが、まだ厳密には切り分けできていないということでしょう。)


以上で質疑はいったん終了。
ここまでで33分でした。

議案採決

決議事項は以下の通り。

  • 取締役(監査等委員である取締役を除く。)7名選任の件

議案の説明の後、この件に関して質問・意見ある方の発言を募ったのには少し驚きました。
アメイズの時もそうだったのですが、福証界隈からはそういう総会運営方法の助言があるのでしょうか?

実際に以下の質疑応答もありました。

【質問】

質問は全て黒須さんが答えられていたが、取締役会で活発な議論がなされているかどうか教えていただきたい。


マーケティングに関する関する質問が多かったので、私が答えさせていただいた。

各取締役には管掌部門がある。
会長は連結子会社、物流は吉田、財務会計は野村といった具合に。
役割に応じて活発な議論が行われている。


この後、採決が行われ、38分で閉会となりました。

所感

総会運営については、よくある地方企業のそれそのものではありました。
しかしそれとは対照的に、黒須社長の質問に対する回答のキレの良さや、質問者の意図を汲み期待に応えようとする旺盛なサービス精神はちょっと異次元のレベルにあり、それを体験できただけでもはるばる来た甲斐はありました。

評価は★★★★☆とします。

今回参加させていただいたことで黒須社長の人となりに興味が沸き少し調べたところ、地元で3人の小さな娘を育てる家族思いのスーパーウーマンであり、皆に認められた上での社長就任であったこともよく分かりました。

この下期(4~9月)は前年がイレギュラーな好業績であり、前のめり気味のIRリリースを連発してきた中、投資家の期待に応えるのはなかなかハードルが高いと思われますが、どういった手綱さばきを見せてくれるのか注目していきたいところです。

(↓ ご参考:黒須社長が登壇された、リンクスリサーチさん主催の個人投資家向け説明会の動画です。質疑応答編が特にいいですね。)

2020年11月29日 cotta 個人投資家向け説明会 前半:事業説明
来年もまた来たくなりました。
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コメント

  1. 夏維 より:

    cottaはろくすけさんの紹介で興味を持ってコロナの下落時に思い切って普段は買わないサイズで購入しました。一時期より下げていますが握力をしっかり握っています。

    恥ずかしながら私はcottaのことを全く知らなかったのですが娘がよく知っていて、お菓子の材料ならここかもう一つのどこかの二択だよと言っていました。更に動画を見て握力が二倍以上に増しました。

    来年は私も株主総会に出てみたいなと思いました。社長も会長も魅力的な方ですね。

    • 6_suke 6_suke より:

      素晴らしいタイミングで購入されましたね。

      会社としてやっていきたいことをしっかり語ってくれていますので、応援しがいがありますよね。

      私も株主総会に参加してそれを実感しました。

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