【3835】eBASE ~ 暴落をどう考えるか(3)

銘柄研究

eBASEの未来をどう考えるか。

10/30に業績予想発表と同時に株価が暴落したということは、この内容では「割高」と考えた市場参加者が多かったということです。
その辺りからまず考えてみたいと思います。

今後の5期を予想してみる。

各種資料をもとに、少し時間軸を伸ばして今後の業績を予想の上、現在の株価水準について考察してみることにしましょう。

将来を占う上で、eBASE事業の(販売対象)業界別売上実績の推移を見てみます。

以前はこういう切り口での資料開示をしていなかったのですが、明らかに住宅業界向けへの手応えを感じるようになったのでしょう。
最近の決算関連の説明資料では、いつもこの図が貼られるようになりました。

6月の株主総会で確認したところ、住宅業界向けはいまの食品業界向け・日雑業界向け同様、10億円規模になることを当社としても想定しているのが分かりました。

前回で「商品情報の卸売」という話をしましたが、卸売業が介在するような複雑な商慣習のある業界では、eBASEは非常にハマりやすいという仮説(そういう意味では、部材点数が多くリフォーム向けのニーズも強い住宅業界は有望)を私は持っています。

これを踏まえた今後5年間の業績予想をざっくりと作ってみました。

【主な前提条件】
・直近期を起点に、既存事業の延長線上でシミュレーション。
・食品表示法特需(~2022/3:加工食品の原産地表示義務化)を織り込む。
・食品業界・日雑業界向けは安定期に。住宅業界向けがトップライン成長期に。
・eBASE-PLUS事業は、eBASE事業の業容拡大に準じてなだらかな増収傾向。
・eBASE事業の利益率上昇傾向(高い限界利益率)及び eBASE事業の比率上昇を織り込む。
 →全体の利益率は+5ポイント強上昇。

2025/3期で売上高は60億円をはっきりととらえたレベル、経常利益としては20億円超を想定しています。

CAGR(年平均成長率)は、売上高で5.6%、経常利益で9.1%ですから、過去実績と比較して相当無難に作ってあります。

(なお私自身は、違う前提・手法で価値を見積もっております)

目標株価を出してみる。

以上で2025/3期のEPS予想を「30.02」としました。

ここは分かりやすく、PERを使って5期目の業績予想をベースとした目標株価を考えてみます。

その時点のPERを20倍とすれば、目標株価は600円になります。

この20倍というのは、人気化する前のレベルですね。

ここを起点に考えるなら、「今はかなり割高」と見ても違和感はありません。

一方、PERを100倍とすれば、目標株価は3,002円になります。

【2492】インフォマート と成長性と業績の安定性を比較してみると、このくらい評価されても何ら不思議ではありません。

余談ですが、インフォマートとの評価のされ方の違いの大きな理由は、株式保有における外国機関投資家の存在感の違いにあると考えています。

eBASEは卸売業が存在感を持つ日本の商慣習になじんでいないと、外国の方にはなかなか理解されにくいと思うんですよね。

ただ時価総額が上がってきたので、改めて注目される可能性はあります(実際、カバウター・マネージメントも買い上げていましたし)。

少し話はそれましたが、ということで目標株価は 600円~3,002円 と出ました。
あっ、石投げないでください(笑)

実際どの辺に目標を置くかは、各人のリスク認識(業績の安定感に対する評価等)、以後の永久成長率の見積もり次第で、いかようにも変わってきます(PERで単純に割安さが測れない理由でもあります)。

ビジネスモデルをどう見て、業績の下方硬直性をどの程度評価するかによるところが大きいでしょうね。
あとは各人にお任せします。

ここまでが、
数字として見えている部分からのみの・・・・・・・・・・・・・・・・・評価です。

第二の創業。

まだ数字には表れていない部分で、相当なポテンシャルを有していると私は感じております。

ここで改めて当社の中長期戦略を見ていきます。

上記の3つの業界以外で浸透していく可能性もありますが、ビジネスモデルが進化してきた中で、この左下囲みの「コンテンツビジネスへの新展開」がより大きなポイントになるかと思います。

実はこの方向性での準備は、着々と進められています。
ひっそりとニュースリリースがされているんですよね。

もうちょっと適時開示情報の方でもアピールしてくれれば良いのですが、まあ、そこが社風でもあるのでしょうけどね。

まず消費者向けアプリビジネスの開発進行を示唆する、特許権取得に関するお知らせ(9月リリース)。

アレルギー情報を反映した料理レシピサイトって魅力的ですよね。
利用してみたい気がします。

次にtoBとして、デジタルコンテンツをデータサイエンスで活用する方向性(2年前のリリース)。

デジタライゼーション時代に「商品(製品)データ」活用を推進する最先端のビッグデータ関連ITベンチャー企業2社と資本業務提携 - 2018年 - ニュースリリース - eBASE株式会社
データベースソフトウェア「eBASE」を食品・日用雑貨をはじめ様々な業界に特化したソリューションとしてご提供しております。CMS,MDM,PIM,PDM,DAMに関する製品開発や食材えびす,日雑えびす等の情報交換サービスも運営しています。

膨大な商品情報を収集・蓄積しているビッグデータのプラットフォーマー」の立場を利用した新展開が見えてきます。

「商品単位」ではなく、「要素単位」に分解してTV放送・CMからも売れ筋を把握できるというのがポイントかと思われます。
顧客企業の商品開発やマーケティングに大いに役立ちそうですね。

あとは「コンテンツビジネスへの新展開」ではないのですが、比較的即効性のある、無償版eBASEからのマネタイズに資する「DX推進プラン」(祝日の本日リリース!)。

食品業界の商品情報交換ツール「eBASEjr.」を利用したDX(Digital Transformation)推進プランを発表
食品業界向けの商品情報交換に利用されているパッケージソフトウェア「FOODS eBASE」シリーズ内の、無償版のソフトウェア「eBASEjr.」をフル活用した中小食品メーカー向けの「DX(Digital Transformation)推進プラン」を発表します。「eBASEjr.DX推進プラン」の活用により、食品業界にお...

こちらも潜在的市場として大きそうです。

この辺りを反映した最近のプレゼン資料を、ネット上でたまたま見つけることもできました。
店頭での活用も含めて、可能性は広がっております。

(「商品情報データプールでDXを実現!」)


具体的な数字としては未知数ではあるものの、あちこちに成長の種が蒔かれていることが分かりますね。

個人的には、ここから「第二の創業」とも言える展開が始まるのではないかという期待感があります。

自分の価値評価の中では、この部分を少し上乗せしつつ対応していくつもりでおります。

まとめ

いかがでしたか?(← 一度言ってみたかった)

ということで、「暴落はなぜ起こったのか」「eBASEの価値提供の本質とは」「eBASEの未来をどう考えるか」という3つの観点で見てきました。

上昇トレンドが終焉した後にトドメを刺された格好で、トレーダーとしては当然切る局面であったかと思います。

ただ投資家としては、減収減益の一過性、安定成長の持続性、ポテンシャルの大きさといった辺りを考えると、すぐの値上がりは期待しにくいにせよ、ここで手放すのはどうかなとも思えてきます。

以上、各所に分散されている情報を自分なりに整理してみたつもりです。

少しでも皆様の投資判断のお役に立てれば幸いです。

えびす被害者の会の例会も盛り上がりそうです。
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